連載小説
特別企画 小説版 『プレゼントは善意の塊』 後編

プレゼントは善意の塊 後編 ラスグレイブ探偵譚より 著作『チームレッドへリング』    ―3― 「なんだいなんだい、ここ数日みんなでコソコソ何かしてたと思ったら……」  ラスグレイブ探偵事務所の下にある大家宅の食堂に呼び出された、イーサン・ラスグレイブは、質素ながら綺麗に飾り付けられたその部屋に驚いた。 「せーのっ」  クラリティの音頭続き…… 「「「「ハッピーバースデー! 」」」」  事務所に出 […]

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特別企画 小説版 『プレゼントは善意の塊』 前編

プレゼントは善意の塊 前編 ラスグレイブ探偵譚より 著作『チームレッドへリング』    ―1―  夏が終わりかけた頃の話である。 「どうも、いらっしゃいませ、ご注文は?」  パブ『イロジカル』のウェイトレス、ケイトは、今日も今日とて、元気に楽しく働いていた。少しの不平不満を胸に抱きつつも、仕事中は、ソレを一切見せないのが彼女のプロ根性だった。まあ、稀に、仕事中に怒りを爆発させる事もあるが、あくまで […]

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特別企画 小説版 『クラリティの「不味くない英国料理」!』

クラリティの「不味くない英国料理」! ラスグレイブ探偵譚より 著作『チームレッドへリング』              皆さんこんにちわ。  クラリティ・エヴァンズがお送りする「クラリティの不味くない英国料理!」のお時間です。  助手はいつものこの方です。 「どうも。豆料理大好きのカナダ人、アルフレッド・ニューマンです」  あのー、アルフレッドさん、今日はカナダの豆料理の紹介じゃないんですが…。 「 […]

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連載企画 小説版 『名探偵は貰えない』 最終回 (隔日掲載 全4回予定)

名探偵は貰えない ラスグレイブ探偵譚より 著作『チームレッドへリング』 【本作のアプリ版、電子書籍版などは此方から】 ―4―  ……けれど、やっぱり来たのは、お店のお客さんじゃなくて。 「おう、また来たぜお嬢ちゃん」  本日二回目の来店、トスカナ警部補さんだ。 「どーもー、警部補さん」 「こんにちわ」 「いらっしゃいませ!」  3人ともちゃんと応対してくれたので、私はラスグレイブさんと電話の続きを […]

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